旅友小説#1
今まで読んだ小説をご紹介。飛行機の中、長距離列車の中など旅行の途中の暇つぶしに一冊持って行くととても重宝します。ベストセラーや受賞作、映画化された話題の本を中心にミステリーからハードボイルド、ホラー、山岳冒険小説、警察小説、恋愛小説まで、その本のあらすじと読書後の感想を掲載しています。出会ってよかったと思えるお気に入りの一冊を探してみてください。
八朔の雪 [高田郁]
神田御台所町で江戸の人々には馴染みの薄い上方料理を出す「つる家」。店を任され、調理場で腕を振るう澪は、故郷の大坂で、少女の頃に水害で両親を失い、天涯孤独の身であった。
大阪と江戸の味の違いに戸惑いながらも、天性の味覚と負けん気で、日々研鑽を重ねる澪。しかし、そんなある日、彼女の腕を妬み、名料理屋「登龍楼」が非道な妨害をしかけてきたが・・・・・・。料理だけが自分の仕合わせへの道筋と定めた澪の奮闘と、それを囲む人々の人情が織りなす、連作時代小説の傑作ここに誕生!(「BOOK」データベースより)
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最高に面白かった。澪のひたむきな姿とそんな澪を見守りさりげなく手を差し出す周りの人の温かさにじんわりと心が温かくなる。「雲外蒼天」という言葉に自分も勇気をもらった。続きも迷うことなく購入したので、この先が楽しみ。
花散らしの雨 [高田郁]
元飯田町に新しく暖簾を掲げた「つる家」では、ふきという少女を下足番として雇い入れた。早くにふた親を亡くしたふきを、自らの境遇と重ね合わせ信頼を寄せていく澪。だが、丁度同じ頃、神田須田町の登龍楼で、澪の創作したはずの料理と全く同じものが「つる家」よりも先に供されているという。はじめは偶然とやり過ごすも、さらに考案した料理も先を越されてしまう。度重なる偶然に不安を感じた澪はある日、ふきの不審な行動を目撃してしまい―――。書き下ろしで贈る、大好評「みをつくし料理帖」シリーズ、待望の第二弾!(「BOOK」データベースより)
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面白くてあっという間に読んでしまった。いつもはおっとりしている澪のいざというときの強さがかっこいい。つる屋の面々やお客の江戸っ子のチャキチャキぶりも、同じ江戸(東京)出身としては気持ちがよく、ついついにやりとしてしまう。「ありえねぇ」は傑作だった。
想い雲 [高田郁]
土用の入りが近づき、澪は暑気払いに出す料理の献立に頭を悩ませていた。そんなある日、戯作者・清右衛門が版元の坂村堂を連れ立って「つる家」を訪れる。澪の料理に感心した食道楽の坂村堂は、自らが雇い入れている上方料理人に是非この味を覚えさせたいと請う。翌日、さっそく現れた坂村堂の料理人はなんと、行方知れずとなっている、天満一兆庵の若旦那・佐兵衛と共に働いていた富三だったのだ。澪と芳は佐兵衛の行方を富三に聞くが、彼の口から語られたのは耳を疑うような話だったー。書き下ろしで贈る、大好評「みをつくし料理帖」シリーズ、待望の第三弾。(「BOOK」データベースより)
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りうさんやご寮さんはじめとする、澪を取り巻く人たちのちょっとした言葉が、澪を通して読んでいる自分にもズンズン響いてくる。次から次へと問題が起こるが、澪の努力と人柄、周りの人たちの助けで見事に乗り切っていくさまは、「水戸黄門」的魅力がある。野江ちゃんと出会うシーンは、まるで夢のように美しい情景が浮かんだ。
今朝の春 [高田郁]
月に三度の『三方よしの日』、つる家では澪と助っ人の又次が作る料理が評判を呼び、繁盛していた。そんなある日、伊勢屋の美緒に大奥奉公の話が持ち上がり、澪は包丁使いの指南役を任されて―――(第一話『花嫁御寮』)。戯作者清右衛門が吉原のあさひ太夫を題材に戯作を書くことになった。少しずつ明らかになってゆくあさひ太夫こと野江の過去とは―――(第二話『友待つ雪』)。おりょうの旦那伊左三に浮気の疑惑が!? つる家の面々を巻き込んだ事の真相とは―――(第三話『寒紅』)。登龍楼との料理の競い合いを行うこととなったつる家。澪が生み出す渾身の料理は―――(第四話『今朝の春』)。全四話を収録した大好評シリーズ第四弾!!
(「BOOK」データベースより)
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あの時代の身分の差という大きな壁を改めて感じた。小松原さんと澪ちゃん、ぜひ幸せになってほしい。面と向かった料理対決という今までにない試練を乗り越え、料理人として一皮向けたような澪ちゃんは、今後もどんどん成長していくのだろう。最後まで応援したい。
小夜しぐれ [高田郁]
季節が春から夏へと移ろい始める卯月のある日。日本橋伊勢屋の美緒がつる家を訪れ、澪の顔を見るなり泣き始めた。美緒の話によると、伊勢屋の主・九兵衛が美緒に婿をとらせるために縁談を進めているというのだ。それは、美緒が恋心を寄せる医師、源斉との縁談ではないらしい。果たして、美緒の縁談の相手とは!?-(第三話『小夜しぐれ』)。表題作の他、つる家の主・種市と亡き娘おつるの過去が明かされる『迷い蟹』、『夢宵桜』、『嘉祥』の全四話を収録。恋の行方も大きな展開を見せる、書き下ろし大好評シリーズ第五弾。(「BOOK」データベースより)
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今まではっきりしなかったことが次々と明らかになってきて、今後の展開がとても気になる。わがまま娘だった美緒ちゃんの腹をくくった姿に、せつなさとともにあの時代の女性の強さを感じた。小松原さんと澪ちゃんの仲がうまくいくことを願うが、源斉先生の存在もちょっと気になってきた。
心星ひとつ [高田郁]
酷暑を過ぎた葉月のある午後、翁屋の桜主伝右衛門がつる家を訪れた。伝右衛門の口から語られたのは、手を貸すので吉原にて天満一兆庵を再建しないか、との話だった。 一方登龍楼の采女宗馬からも、神田須田町の登龍楼を、居抜きで売るのでつる家として移って来ないか、との話が届いていた。登龍楼で奉公をしている、ふきの弟健坊もその店に移して構わないとの事に、それぞれが思い揺れていた。つる家の料理人として岐路に立たされた澪は決断を迫られる事に―― 野江との再会、小松原との恋の行方は!?
(「BOOK」データベースより)
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こうくるか〜という結末(まだ終わりじゃないけど)で、ここで次を待たされるのはつらい。それにしても澪の人生はジェットコースターのように激しい。上ったと思ったら谷底に突き落とされ、それでも歯をくいしばってまた上ってくる・・。周りの人に恵まれているからがんばれるところもあると思うが、それは澪自身の人柄と努力が周りの人をそうさせているのだと思う。
銀二貫 [高田郁]
大坂天満の寒天問屋の主・和助は、仇討ちで父を亡くした鶴之輔を銀二貫で救う。大火で焼失した天満宮再建のための大金だった。引きとられ松吉と改めた少年は、商人の厳しい躾と生活に耐えていく。料理人嘉平と愛娘真帆ら情深い人々に支えられ、松吉は新たな寒天作りを志すが、またもや大火が町を襲い、真帆は顔半面に火傷を負い姿を消す…。(「BOOK」データベースより)
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「銀二貫」が色々な形に姿を変えて、最後は大きなものになって戻ってくる。松吉のひたむきさと、その周りの大人たちのカッコよさがたまらなく心地よい。「澪つくしシリーズ」で高田さんに嵌り、こちらも読んでみたが、期待通り感動させてくれた。
出世花 [高田郁]
不義密通の大罪を犯し、男と出奔した妻を討つため、矢萩源九郎は幼いお艶を連れて旅に出た。六年後、飢え凌ぎに毒草を食べてしまい、江戸近郊の下落合の青泉寺で行き倒れたふたり。源次郎は落命するも、一命をとりとめたお艶は、青泉寺の住職から「縁」という名をもらい、新たな人生を歩むことに―――。青泉寺は死者の弔いを専門にする「墓寺」であった。直に死者を弔う人びとの姿に心打たれたお縁は、自らも湯灌場を手伝うようになる。悲境な運命を背負いながらも、真っすぐに自らの道を進む「縁」の成長を描いた、著者渾身のデビュー作、新版にて刊行(「BOOK」データベースより)
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湯灌という職業を始めて知った。高田さんの作品は他のもだいたい読んだが、その当時のことがとても勉強になる。みおつくしなどに比べると、涙の量は少なかったが、やはりほろりとさせてくれた。
陽気なギャングが地球を回す [伊坂幸太郎]
嘘を見抜く名人、天才スリ、演説の達人、精確な体内時計を持つ女。この四人の天才たちは百発百中の銀行強盗だった…はずが、思わぬ誤算が。せっかくの「売上」を、逃走中に、あろうことか同じく逃走中の現金輸送車襲撃犯に横取りされたのだ!奪還に動くや、仲間の息子に不穏な影が迫り、そして死体も出現。映画化で話題のハイテンポな都会派サスペンス。(「BOOK」データベースより)
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とても読みやすかった。伊坂さんの作品らしく、いろいろな伏線が張られていてそれが後になって意味を持ってくるのが楽しい。驚きはあまりなかったが、気軽に何か読みたいときには最適。
陽気なギャングの日常と襲撃 [伊坂幸太郎]
嘘を見抜く名人は刃物男騒動に、演説の達人は「幻の女」探し、精確な体内時計を持つ女は謎の招待券の真意を追う。そして天才スリは殴打される中年男に遭遇ー天才強盗四人組が巻き込まれた四つの奇妙な事件。しかも、華麗な銀行襲撃の裏に「社長令嬢誘拐」がなぜか連鎖する。知的で小粋で贅沢な軽快サスペンス!文庫化記念ボーナス短編付き。(「BOOK」データベースより)
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4人の日常の話だが、やっぱり色々な問題に巻き込まれていく。ちょっとしたことが後でちょっとづつ絡んでいくのは伊坂さんの作品らしくて楽しい。
太平洋の薔薇(上) [笹本稜平]
伝説の名船長・柚木静一郎は最後の航海を迎えていた。横浜への帰路を襲った海賊の罠。船を乗っ取った彼らの目的は、積荷や身代金ではなかった。裏で、悪名高いテロリストが糸を引いていたのだ。乗組員の命を楯に取られ、柚木は無謀とも言える嵐の海への航海に挑んでいく。同じ頃、ロシアでは100トンにも及ぶ、史上最悪の生物兵器が盗み出されていた-。大薮春彦賞受賞作。(「BOOK」データベースより)
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「極点飛行」が面白かったのでこちらも期待して読んだ。まだ上巻だけだがやっぱりスケールが大きくて面白い。生物兵器に海賊、マフィアにCIAなどなど、あらゆる登場人物や場面がひとつにつながっていく。下巻が楽しみ。
太平洋の薔薇(下) [笹本稜平]
海上保安監である柚木の娘・夏海と同僚たちの必死の追跡に、荒れ狂う海が立ちはだかる。さらに追い討ちをかけるように、悪夢のような事故が!いずれ死ぬ運命なのか-絶望的窮地に追い込まれながらも、柚木と乗組員たちは、テロリストの野望に命を懸け立ち向かう。男たちの熱い思いが胸を打つ!全選考委員の絶賛を浴びた、圧倒的迫力の大薮賞受賞作品。(「BOOK」データベースより)
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エンタメ小説として素直にとても楽しめた。この作家お得意のスケールの大きな世界を思う存分満喫できる。上下巻の大作だが、終末に近づくにつれこの冒険が終わるのが残念に思えるくらいのめり込めた。生物兵器を巡り勇敢な海の男たちが戦う姿はとても素敵だし、その心根には感動する。おすすめ。
極点飛行 [笹本稜平]
桐村彬は、南極で物資輸送に携わるパイロットだ。チリ有数の富豪である日系実業家シラセが南極基地で負傷。救助に向かうが、帰路、謎の双発機に襲われる。背後には黄金伝説を巡る陰謀があるのか。独裁者ピノチェト将軍の元部下、南米に巣くうナチス残党とネオナチ、見え隠れする超大国の影…真の敵の正体は?極限に命を懸ける男たちの姿が胸に迫る、冒険小説の金字塔。(「BOOK」データベースより)
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南極を舞台にした小説を読んだのは初めて。舞台もすごいが、スケールもすごい。ナチスからCIA、黄金伝説に航空冒険…それらが見事に絡み合ってひとつの物語になっている。冒険小説が好きならたまらない一冊だろう。最後は急ぎ足の感じもあるが、充実した満足感を得られること間違いなし。南極に行ってみたくなった。
黒いトランク [鮎川哲也]
汐留駅でトランク詰めの男の腐乱死体が発見され、荷物の送り主が溺死体となって見つかり、事件は呆気なく解決したかに思われた。だが、かつて思いを寄せた人からの依頼で九州へ駆けつけた鬼貫の前に青ずくめの男が出没し、アリバイの鉄の壁が立ち塞がる……。作者の事実上のデビューであり、戦後本格の出発点ともなった里程標的名作!
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トリックが複雑で理解しながら読むと時間がかかる。もう一度通して読んでみたい。しかしこの難解さゆえ、読み応えがあり十分楽しめた。
りら荘事件 [鮎川哲也]
残り少ない暑中休暇を過ごすべく、秩父の『りら荘』に集まった日本芸術大学の学生たち。一癖も二癖もある個性派揃いである上に各様の愛憎が渦巻き、どことなく波瀾含みの空気が流れていた。一夜明けて、りら荘を訪れた刑事がある男の死を告げる。屍体の傍らにはスペードのA。対岸の火事と思えたのも束の間、火の粉はりら荘の滞在客に飛んで燃えさかり、カードの数字が大きくなるにつれ犠牲者は増えていく。進退窮まった当局の要請に応じた星影龍三の幕引きや如何?贅を尽くしたトリックと絶妙な叙述に彩られた、純然たるフーダニットの興趣。本格ミステリの巨匠鮎川哲也渾身の逸品。(「BOOK」データベースより)
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すごかった。こんな複雑なトリックなのにちゃんと辻褄が通っていて最後の謎ときのときは、口を開けて読んでしまった。設定が昔なので、言い回しなどが独特な部分もあるが、それはそれでこの物語の雰囲気にあっていると思う
巷説百物語 [京極夏彦]
怪異譚を蒐集するため諸国を巡る戯作者志望の青年・山岡百介は、雨宿りに寄った越後の山小屋で不思議な者たちと出会う。御行姿の男、垢抜けた女、初老の商人、そして、なにやら顔色の悪い僧―。長雨の一夜を、江戸で流行りの百物語で明かすことになったのだが…。闇に葬られる事件の決着を金で請け負う御行一味。その裏世界に、百介は足を踏み入れてゆく。小豆洗い、舞首、柳女―彼らが操るあやかしの姿は、人間の深き業への裁きか、弔いか―。世の理と、人の情がやるせない、物語の奇術師が放つ、妖怪時代小説、シリーズ第一弾。(「BOOK」データベースより)
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興味はあったがなかなか手が出せなかった京極夏彦に初挑戦。2週間かかってやっと読み終わった。話が複雑かつ時系列になっていないので、読むのに時間がかかると、前の内容があやふやになって更にわからなくなる。短編ごとに一気に読むのがおすすめ。内容はとても好みで、トリックだけでなく昔の生活の様子もよくわかり勉強になる。江戸っ子のかけあいが特に好き
MM9 [山本弘]
地震、台風などと同じく自然災害の一種として“怪獣災害”が存在する現代。有数の怪獣大国である日本では気象庁内に設置された怪獣対策のスペシャリスト集団“特異生物対策部”略して“気特対”が、昼夜を問わず駆けまわっている。多種多様な怪獣たちの出現予測に、正体の特定、自衛隊と連携しての作戦行動…。相次ぐ難局に立ち向かう気特対の活躍を描く本格SF+怪獣小説。(「BOOK」データベースより)
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怪獣災害にまじめに取り組む世界の物語。「怪獣」というと子供向けなイメージがあるが、自然災害などと同じような扱いなので大人でも十分楽しめる。特に最後の戦いはスリルもスピード感もあり一気に読んでしまった。おすすめ
阪急電車 [有川浩]
隣に座った女性は、よく行く図書館で見かけるあの人だった…。片道わずか15分のローカル線で起きる小さな奇跡の数々。乗り合わせただけの乗客の人生が少しずつ交差し、やがて希望の物語が紡がれる。恋の始まり、別れの兆し、途中下車─人数分のドラマを乗せた電車はどこまでもは続かない線路を走っていく。ほっこり胸キュンの傑作長篇小説。(「BOOK」データベースより)
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派手目な物語が好みなので、あまり期待して読まなかったが、これが予想に反してかなり面白かった。通勤途中では笑いががまんできず一人でにやけてしまったり、会社の休み時間には涙をこらえずに鼻をすすったり、静かに深く心に響く物語だった
旅をする木 [星野道夫]
広大な大地と海に囲まれ、正確に季節がめぐるアラスカ。1978年に初めて降り立った時から、その美しくも厳しい自然と動物たちの生き様を写真に撮る日々。その中で出会ったアラスカ先住民族の人々や開拓時代にやってきた白人たちの生と死が隣り合わせの生活を、静かでかつ味わい深い言葉で綴る33篇を収録。(「BOOK」データベースより)
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アラスカを舞台にした、限りなくあたたかい物語。星野さんの目を通した壮大なアラスカの風景とそこに住む人たちの息遣いが、心の中に直接響いてくる感じ。アラスカには常々行ってみたいと思っていたが、一番最後にとっておきたくなった。読んだ後に優しくなれる一冊
白銀ジャック [東野圭吾]
「我々は、いつ、どこからでも爆破できる」。年の瀬のスキー場に脅迫状が届いた。警察に通報できない状況を嘲笑うかのように繰り返される、山中でのトリッキーな身代金奪取。雪上を乗っ取った犯人の動機は金目当てか、それとも復讐か。すべての鍵は、一年前に血に染まった禁断のゲレンデにあり。今、犯人との命を賭けたレースが始まる。圧倒的な疾走感で読者を翻弄する、痛快サスペンス。
(「BOOK」データベースより)
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表紙の雪山に惹かれて思わず買ってしまった。しかし、期待したほどの迫力もスリルもなく無難に終わってしまった。山岳小説などを連想すると肩透かしをくうかも
ワイルド・ソウル(下) [垣根涼介]
呪われた過去と訣別するため、ケイたち三人は日本国政府に宣戦布告する。外務省襲撃、元官僚の誘拐劇、そして警察との息詰まる頭脳戦。ケイに翻弄され、葛藤する貴子だったが、やがては事件に毅然と対峙していく。未曾有の犯罪計画の末に、彼らがそれぞれ手にしたものとは―?史上初の三賞受賞を果たし、各紙誌の絶賛を浴びた不朽の名作。
(「BOOK」データベースより)
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あのラストで本当によかった。重い歴史の復讐劇だが、登場人物たちがウィットにとんでいて、最後まで楽しく読めた。しかし移民の人たちが味わった苦労がここまでとは知らず、同じ日本人としてとても勉強させられた。
ワイルド・ソウル(上) [垣根涼介]
一九六一年、衛藤一家は希望を胸にアマゾンへ渡った。しかし、彼らがその大地に降り立った時、夢にまで見た楽園はどこにもなかった。戦後最大級の愚政“棄民政策”。その四十数年後、三人の男が東京にいた。衛藤の息子ケイ、松尾、山本―彼らの周到な計画は、テレビ局記者の貴子をも巻き込み、歴史の闇に葬られた過去の扉をこじ開けようとする。
(「BOOK」データベースより)
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ブラジル移民の現実を初めて知った。外務省の体たらく振りには心底あきれたが、それ故、これからの展開が楽しみ。それにしても、今の日本のお役所を見ると、その体たらくぶりは昔と変わらないなと思う。むしろ伝統?
オー・マイ・ガアッ! [浅田次郎]
諸君、悩むな。ラスベガスがあるじゃないか。
くすぶり人生に一発逆転、史上最高額のジャックポットを叩き出せ! ワケありの三人が一台のスロットマシンの前で巡り会って、さあ大変。笑いと涙の傑作エンタテインメント。(解説・秋元 康)
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思わずクスッと笑ってしまう、ほのぼのエンターテイメント小説。どのキャラもとても個性的で愛情がわく。難しく考える必要がないので軽く楽しみたいときにおすすめ
銀河鉄道の夜 [宮沢賢治]
青や橙色に輝く星の野原を越え、白く光る銀河の岸をわたり、ジョバンニとカムパネルラを乗せた幻の列車は走る。不思議なかなしみの影をたたえた乗客たちは何者なのか?列車はどこへ向かおうとするのか?孤独な魂の旅を抒情豊かにつづる表題作ほか、「風の又三郎」「よだかの星」など、著者の代表的作品を六編収録する。(「BOOK」データベースより)
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あまりにも有名な作品だが、今までちゃんと読んだことはなかった(と思う)。人に聞いたりしてなんとなく知っているものもあったが、今回その真相が明らかになったという感じ。方言がわからなかったり、未完成の部分もあって、完璧に理解はできなかったのが残念。しかしこの想像力と表現力はさすが
変身 [東野圭吾]
世界初の脳移植手術を受けた平凡な男を待ちうけていた過酷な運命の悪戯!脳移植を受けた男の自己崩壊の悲劇。
平凡な青年・成瀬純一をある日突然、不慮の事故が襲った。そして彼の頭に世界初の脳移植手術が行われた。それまで画家を夢見て、優しい恋人を愛していた純一は、手術後徐々に性格が変わっていくのを、自分ではどうしょうもない。自己崩壊の恐怖に駆られた純一は自分に移植された悩の持主(ドナー)の正体を突き止める。(「BOOK」データベースより)
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純一の行動や考え方の変化もそうだが、「僕」から「俺」へ、「恵」から「女」へと変化していく言葉使いでも一人の人間が変身していく様子がよく伝わってきた。最後は残念だったが、他の人間(しかも殺人的な狂人)になっていってしまうのを止められない状況になったら絶望するのも仕方がない気がする。作中でも触れられていたが、脳をそっくり入れ替えたら、見た目は変わらなくても別人になってしまうのだろうかと自分も興味を持った
黒い家 [貴志祐介]
若槻慎二は、生命保険会社の京都支社で保険金の支払い査定に忙殺されていた。ある日、顧客の家に呼び出され、期せずして子供の首吊り死体の第一発見者になってしまう。ほどなく死亡保険金が請求されるが、顧客の不審な態度から他殺を確信していた若槻は、独自調査に乗り出す。信じられない悪夢が待ち受けていることも知らずに…。恐怖の連続、桁外れのサスペンス。読者を未だ曾てない戦慄の境地へと導く衝撃のノンストップ長編。第4回日本ホラー小説大賞大賞受賞作。(「BOOK」データベースより)
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怖いとは知っていたのでそのつもりで読んだ。とは言っても、生きている人間の話なので、幽霊とかの類の怖さは無い。しかし、じわじわと近づいてくる不気味さはなんとも言えない恐怖。昆虫の話と絡めてくるのもまた不気味さを煽っている。後半は読む手が止まらなかった
